ホリスティック教育とは?わかりやすく解説

ティーチング
きらら
きらら

ねぇねぇゆるいちゃん
ゆるいちゃんはホリスティック教育を専門とする先生に教えてもらっているんだよね?
今日はその「ホリスティック教育」について教えてほしいなぁ。

ゆるい
ゆるい

OKきらら、今日は「ホリスティック教育」だね。

ホリスティック教育は従来の”教育”よりもとっても幅広いことが特徴。

この記事では
ホリスティック教育とは?取り入れるメリットは?
というテーマについて書いていきます。

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ホリスティック教育とは?

ホリスティック教育の定義として、以下のジョン・ミラーの定義が有名です。

ホリスティック教育は、〈かかわり/つながり>に焦点を当てた教育である。すなわち、

論理的思考と直観との〈かかわり/つながり〉、
心と身体との〈かかわり/つながり〉、
知のさまざまな分野の〈かかわり/つながり〉、
個人とコミュニティとの〈かかわり/つながり〉、
地球との〈かかわり/つながり〉、そして
自我と〈自己>との<かかわり/つながり〉である。

ホリスティック教育においては、学習者はこれらの〈かかわり/つながり〉を深く追求し、この〈かかわり〉に目覚めるとともに、その<かかわり/つながり〉をより適切なものに変容していくために必要な力を得る。

『ホリスティック教育 いのちのつながりを求めて』ジョン・P・ミラー p8
『ホリスティック教育論 日本の動向と思想の地平』吉田敦彦 p10~11


きらら
きらら

ホリスティック教育の特徴って、一言で言うとどんな感じなんだろう?

ゆるい
ゆるい

ホリスティック教育の特徴を簡単に言うならば、

従来の”教育”と呼ばれているものよりもとっても幅が広い!

というのは間違いないでしょう。


ホリスティック教育は従来の”教育”よりも幅が広い!


この一例として、ホリスティック教育の定義にある、論理的思考と直観との〈かかわり/つながり〉から考えてみます。




これは、ホリスティック教育では「論理的思考」だけでなく「直観」というものも大事にするという意味でもあります。


一般的な教育では、根拠・証拠を示して、そこから論理的に理路整然と答えを出す、「論理的思考」を重視しがちですよね。


それに対して、思考を挟まない直接的な知である「直観」は根拠がないものとして軽視しがちです。




ホリスティック教育では「論理的思考」だけでなく「直観」も重視し、授業で積極的に育むことを目指します。


なぜなら「直観」は生徒の思考力を高め、創造的な問題解決能力を増大させるものだからです。


このように、ホリスティック教育は「思考」ひとつとっても、その捉え方が広いことがわかります。




ホリスティック教育では、「心と身体」「個人とコミュニティ」のように、本来別々で考えられがちなもの同士のつながり・かかわりに目を向け、統合していく視点をもちます。


また、地球とのつながりや、聖なるもの・スピリチュアルな自己まで包括するなど、一般的には見落とされがちな部分まで視野を幅広くもちます。


ゆるい
ゆるい

ホリスティック教育の具体例として、シュタイナー教育が挙げられます。
シュタイナー教育では、人間の本性を、身体・心・精神の3つから捉えていたり、身体で芸術的な表現を試みるオイリュトミーが行われたりしています。

一般的な教育と比べると、広く、つながりも意識されており、ホリスティックな視点をもった教育であると言えるでしょう。

「ホリスティック」とは?

きらら
きらら

ホリスティック教育の「ホリスティック」って、そもそもどういう意味なの?


「ホリスティック」という考え方は、思想家ヤン・スマッツの「ホーリズム」という概念がルーツとなっています。


ホーリズムという概念そのものに深く立ち入ることはここではしませんが、スマッツは著書の中で以下のように述べます。

すべてがみんな、相互にかかわり、つながり合っている。あるものは、他のものを支えている。こう考えると、強さと平和が与えられる。そう考えないよりも、人生と自然に対する健全な(wholesome) 見方が得られる。全体性(wholeness)は、思想の鍵となる概念だ。この観点に立つと、宇宙の秘密を、今までよりもずっと読み解きやすくなる。

Sumuts, Jan Christiaan, “The Theory of Holism” p,133


このスマッツの考え方から言うならば、ホリスティックとは「全体性(Wholeness)に注目した」というニュアンスがあると、まず言えます。

ゆるい
ゆるい

全体性(wholeness)は全体(totality)ではないということに注意が必要です。

「全体性」とは境界なく外へ開かれ広がり続けるもの。
「全体」とは境界があり内へ閉ざされるもの。

ホーリズムやホリスティックは、外へ開かれる「全体性」の考え方です。



さらに、ホーリズム(Holism)や、ホリスティック(Holistic)という言葉の語源になっているホロス(holos)というギリシア語に注目します。


このとき、holosというギリシア語から派生したhale(元気な)、healthy(健康な)、holy(聖なる)などの語との関連も、ホリスティック(Holistic)という言葉の中に見て取ることができるでしょう。

ゆるい
ゆるい

例えば、ホリスティック教育ではスピリチュアルな領域まで扱いますが、Holisticという言葉にはholy(聖なる)やholiness(聖なるもの)という意味も含んでいると言えます。

ホリスティック教育における学習の考え方

ゆるい
ゆるい

ホリスティック教育は通常の”教育”よりも幅が広いと説明しました。
学習や授業の方法についても、ホリスティック教育は幅広く、包括的な立場をとります。

ホリスティック教育における学習や授業の考え方について、ジョン・ミラーは3つの学習の型から説明しています。




1つ目は「トランスミッション:伝達」型の学習です。


これはいわゆる、教師から生徒に向けた一方向の教授のことを言います。


また、教えられる内容は、教科ごとに細かく分割された知識・技能であり、生徒は教師から教えられた内容を記憶し蓄積していきます。


これは以下のように示されます。

ホリスティック教育の立場から見た学習の3つの分類。トランスミッション型の学習のイメージ図。






2つ目は「トランスアクション:伝達」型の学習です。


これは、学習者が一方的な受け手とはならず、自ら問題を解決・探究していきます。


このとき、学習者は教師や他の学習者と双方向に交流しつつ学びます。


しかしそこでの探究は、認知レベルの思考、合理的知性に基づくものです。


また、解決されるべき問題も自分の内面的なものというよりも、社会的なものが探求されます。

ホリスティック教育の立場から見た学習の3つの分類。トランスアクション型の学習のイメージ図。






3つ目は「トランスフォーメーション:変容」型の学習です。


これは、学習者と教師や学習内容が分け隔てされていません。


つまり、自分の外にある課題を解決するというよりも、自分と外との<つながり>が深まり、自己自身が変容していくような学びを意味します。
(そして、教師や教育内容そのものも変容していきます)


例えば、地域社会に入り、地域の一員として何か社会的活動をするような学びは、トランスフォーメーション型の学習であると言えるでしょう。


このとき、認知レベルの「思考」だけではなく、直観・イメージ・無意識・身体などの全体が含まれています。

ホリスティック教育の立場から見た学習の3つの分類。トランスフォーメーション型の学習のイメージ図。





そして、ホリスティック教育では、これら3つの型が、互いに否定されたり対立するものではなく、包含関係にあると考えます。


ミラーは、トランスミッション・トランスアクション・トランスフォーメーションの3つの関係を以下のように図示しています。

ホリスティック教育の視点で見た3つの学習、トランスミッション、トランスアクション、トランスフォーメーションの関係性



つまりホリスティック教育では、最も広いトランスフォーメーションとしての学習を取り入れつつ、これら3つの視点を包括して考えるのです。

ゆるい
ゆるい

「トランスミッション/トランスアクション/トランスフォーメーション」
という3つの視点は、

「アトミズム/プラグマティズム/ホーリズム」
といった哲学・思想、

「行動主義心理学/認知心理学/トランスパーソナル心理学」
といった各種心理学によって背後から裏打ちされているというのも面白いポイントです。

参考図書、ホリスティック教育を学ぶには?

↓ホリスティック教育という考え方の提唱者、ジョン・ミラー先生の著書。
哲学的な知識は多少は必要ですが、まずは読むべき一冊です。



↓ホリスティック教育の日本の第一人者、吉田敦彦先生の著書。
ホリスティク教育を日本の文脈に置き換えた解説や、ホリスティック教育の哲学的な検討まで踏み込んだ内容です。(後半は結構難しいかも…)



↓ホリスティック教育の実践について知りたい人はこちらの本がオススメです。読みやすいです。

まとめ ー ホリスティック教育を取り入れるメリット

「ホリスティック教育とは何か?取り入れるメリットは?」というテーマで書いてきました。


まとめると以下の通りです。

ホリスティック教育とは何か?
取り入れるメリットは?

・ホリスティック教育とは〈かかわり/つながり〉に焦点を当てた教育のこと。

・本来なら別々で考えられがちなもの同士をつなげ、見逃しがちなことにまで視野を広げる教育である。
→通常の”教育”よりも幅が広い

ホリスティック教育を取り入れるメリットとして、


視野が広がる


という点がとても大きいと感じます。


例えば、目の前で心の悩みを抱える子どもがいたとして、今までなら「心の問題」と見ていたものを「身体の問題」として捉え直すことができるかもしれません。


また、授業の方法論としても1つのやり方にこだわることなく、幅広い方法が提示されています。

ゆるい
ゆるい

教師は、自分の成功パターンが見つかると、その方法を絶対視し、それで全てを理解しがちです。しかし、1つのパターンだけでは必ずどこかで限界が出てきます。

ホリスティック教育では、自分の方法・見方を相対化できます。そして「よりよい方法は何か?別の見方はないか?」ということを探求できるのです。