【書評】ハイパワー・マーケティング要約・まとめ|卓越論とは

ビジネス

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「シンプルに収入を増やしたい」
「ビジネスに活かせるアイデアがほしい」
「収入だけでなく、人生そのものを豊かにしたい」


今回紹介するのは、全世界でベストセラーとなり、今も「マーケターのバイブル」として読み継がれている伝説の書『ハイパワー・マーケティング』です。

新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方
著者:ジェイ・エイブラハム(著)小山 竜央(監修)
価格:2,310円(税込)
発行年:2017
出版社:KADOKAWA

ビジネス系YouTuberのまこなり社長が、“伝説のマーケ本” として紹介している本としても有名。

この本は評判通りの名著です。マーケティングのテクニック面はもちろんのこと、その中心にある「卓越論」の考え方は、どんなビジネスにも(それこそビジネス以外にも)幅広く活かすことができます。


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ハイパワー・マーケティング要約・まとめ|卓越論とは

『ハイパワー・マーケティング』もくじ

『ハイパワー・マーケティング』のもくじは以下の通り。

『ハイパワー・マーケティング』もくじ

 まえがき
第1章 あなたの飛行計画~どこに向かうか、全体像を理解する
第2章 現状を把握する~現在の強みと弱みを知る
第3章 関係性に投資しよう~クライアントの顧客生涯価値を計算する
第4章 人と違う強みを探す~USPを構築する
第5章 断ることができないオファー~購入を妨げる最大の障害を取り除くリスクリバーサル
第6章 魚のいるところで釣りをせよ~質の高い見込み客にターゲットを絞る
第7章 気前のよいクライアント~過去のクライアントとの関係性を再活性化する
第8章 アドオンのチャンス~クライアントの満足度と取引額を増加させる
第9章 ダイレクトメールは1万人の営業部隊~セールスレターと活字でクライアントを獲得しよう
第10章 テレマーケティングの力~電話を活用してクライアントを獲得する
第11章 ビッグ・プロフィット・ドットコム~インターネットを活用して販売する
第12章 私の商品をあなたの商品と交換しませんか~商品やサービスをお金として活用するバーター
第13章 足を踏み外さないために~最小のリスクで最大の結果を得るためにテストをする
第14章 事後コミュニケーション~あなたの富を築く人々と連絡を取ろう
第15章 ビジネスの極意、卓越論~クライアントとチームの人生を高め、信頼関係を築く方法
第16章 マインドセット~無敵になるために
第17章 考える以上にあなたは多くを持っている~あなたの成功を定義しよう
 監訳者あとがき

マーケティングのテクニックはもちろん、マインドにも焦点が当てられているのがポイントです。

卓越論(第15章)

卓越論=クライアントのニーズを最優先する能力

『ハイパワー・マーケティング』は「こう信じてビジネスに取り組もう」というマインドについて説かれます。そのマインドは「卓越論」です。

卓越論

卓越論とは、クライアントのニーズをあなたのニーズよりも常に優先させることができる能力のこと

はるかに大きな成功を収める人は、ほかの人よりも優れた哲学的な戦略である卓越論を身につけていると著者はいいます。卓越論をマスターすれば、成功は自然とついてくるのです。

ことり
ことり

クライアントの利益を自分の利益より優先させるなんて逆じゃない?

そう思う人もいることでしょう…。けれども、マインドの違いこそが成功するビジネスとそうでないものを分けるポイントにほかなりません。

クライアントは大切な友人

卓越論では「クライアントは大切で価値ある友人」だととらえます。クライアントは単なるお金だけの存在ではない。その人の幸福や成功が、あなた自身の幸福や成功と直結していると考えましょう。そして友人であるクライアントに、今まで想像できなかったほどの貢献をするのです。

自分にクライアントがいないと思っている人は、決してそんなことはありません。上司や部下など、職場の身近な関係者があなたのクライアントです。どんな人と関わるにしても卓越論を基礎とすべきだと著者はいいます。ごまかしや策略によって「売ろってやろう」「有利に立とう」と誘導するのではなく、価値やアドバイスを提供することに注力しましょう。

クライアントが困ったとき頼りにされるアドバイザーを目指そう

大切な家族や友人が重要な決断をするとき、ベストな選択ができるよう的確なアドバイスをあげたいと思いませんか?なぜなら、そうしないと不誠実な人の毒牙にかかり、生活面や経済面で大きな支障が出るような意思決定をしてしまうかもしれないから…。

これはクライアントに対しても、まったく同じこと。関係を築いてきたクライアントに対して、できる限りの助言をするので、ぜひ私に連絡をくださいと伝えます。

そして彼らの立場に立って、全力でアドバイスするのです。その結果、サービスを無償提供することになってもそれはそれで構わないと著者はいいます。

大事なことは、クライアントが少なくともひどいアドバイスを信じて判断したのではなく、最高のアドバイスを受けた上で判断したということ。

とにかくクライアントファーストで考えればOK。クライアントに対する考え方、接し方、話し方を変えましょう。大切な友人に、喜びをもって誠実に熱意を込めて話すように。

クライアントが困った時に頼りにされる、信頼できるアドバイザーであり、友人になることを目指しましょう。「この人は私の一番ためになることを本当にわかっていて、ちゃんと私の利益になるアドバイスを言ってくれる」と思ってもらえるように…。

ただお金を稼ぐためだけでなく、もっと高次元の目的があることを理解せよ

成功を収めるビジネスは、素晴らしいアイデアや商品だけで始まるものではありません。ビジネスの世界に身を置くなら、ただお金を稼ぐためだけではなく、もっと高次元の目的があることを理解する必要があるのです。

高次元の目的とは、だれかの問題を解決すること。その問題解決のために自分に何ができるのか理解し、その方法を見つけ出すこと。解決策を提供することで、クライアントの人生を豊かにし、自分自身や周囲の人たちの人生をも豊かにしているということ。

著者は、不動産業者を例にあげます。

“高次の目的”不動産業者の例

事例1:ある家族が不動産業者で家を売ることに力を尽くした

  • すばやく売却できたので、家族の数ヶ月分の不安を取り除いた
  • 交渉によって予想よりも高く売れたので、数千ドルのお金を余分に手に入れることができた

事例2:新しい家を買うのに30万ドルしか用意できない人に対し、35万ドル相当の家を提供できた

  • その人のライフスタイルを、期待していた以上に向上させた
  • 今までとは異なる環境にその人を移した

不動産業ひとつとっても、ただ家を売っているわけではないわけです。あなたは自分のしていることを過小評価していないでしょうか?あなたは自分の認識以上にはるかに多くのものを提供しています。

「こうした高次元の目的を理解しなければ、自分の潜在的な能力を活用することはできない」と筆者はいいます。自分の潜在的な能力を活用したければ、あなたが提供する価値を、じっくりと確かめることが必要です。


ちなみに、クライアントの真のニーズはクライアント自身が気づいていないこともあります。自分が販売しているものは商品ではなく、問題への解決策だと自覚し、クライアントの真のニーズを見極めていく。そうすることで、自分が販売しなければならないものではなく、相手が本当に必要としているものを販売することができます。

それによって、その他大勢に差をつけ、リピート販売や紹介による販売へとつなげていけるのです。

卓越論を実践すれば、あなたが受け取る見返りは驚くほどのものになる

『ハイパワー・マーケティング』で最重要なマインドの部分、卓越論についてみてきました。

卓越論まとめ
  • 卓越論とは、クライアントのニーズをあなたのニーズよりも常に優先させることができる能力のこと
  • クライアントは大切な友人。ごまかしや策略によって誘導するのではなく、価値やアドバイスを提供することに注力する
  • クライアントが困ったときに頼りにされる、信頼できるアドバイザーを目指す
  • ビジネスの高次元の目的は、だれかの問題を解決すること。解決策を提供することで、さまざまな人を豊かにしていることに気づこう

「卓越論を実践すれば、あなたが受け取る見返りは驚くほどのものになる」と著者はいいます。

見返りは、なにも金銭的なものにとどまりません。自分のビジネスも、人生への投資も、仕事の内容も、素晴らしい意味をもつようになるのです。

あなたの提供するものが、だれかの暮らしを変え、豊かにする…

自分が懸命に取り組んだことの価値に気づきましょう。そうすることで、人生そのものがきっと豊かになっていくことでしょう。

ゆるい
ゆるい

最初に書きましたが、これは科学的な話ではなく“信仰”の話だと思います。
そう信じることで、あなたのビジネスや、人生そのものが豊かになっていくと筆者はいうのです。
信じて実践してみるか…
「ふーん、こんな考え方もあるのね」と言って流すか…
「きれいごとだ」だといって拒絶するか…
あなたは、どの選択をしますか?

ビジネスを大きくするたった3つの方法(第1章)

著者によると、ビジネスを大きくする方法は次のたった3つしかありません。

ビジネスを大きくするたった3つの方法
  1. クライアントの数を増やす
  2. クライアント一人当たりの平均販売額を増やす
  3. クライアントが購入する頻度を増やす

漠然と「収入を増やすぞ!」と思うのではなく、これら3つのカテゴリーに分けて、それぞれに集中していけばよいのかと気づかされます。アフィリエイトがメインのブログを例にあげると、次のような質問にさらに細分化できるでしょう。

  1. クライアントの数を増やす
    →サイトにきてくれるクライアントを増やすにはどうすればいいか?
    →商品購入へのニーズを抱えているクライアントに、サイトに訪れてもらうにはどうすればいいか?
  2. クライアント一人当たりの平均販売額を増やす
    →そのページに来てくれた人に、より適した商品はないか?
    →より大きな利益が得られる商品を扱えないか?(もちろんクライアントにとって最適なもので)
    →サイトを訪れたクライアントのうち、より多くの人に買ってもらうにはどうすればいいか?

    →ある商品とセットでおすすめできる商品はないか?
  3. クライアントが購入する頻度を増やす
    →一度サイトに訪れてくれたクライアントに、また来たいと思ってもらうにはどうすればいいか?
    →サイトに来てくれたクライアントと継続的に関わっていく方法はないか?

細分化された質問はこれがベストというわけではなく、よりよい質問・アイデアはもっとあるにちがいありません。もし3つの数字をそれぞれ10%ずつ増やすことができたとしたら、収入は33.1%も増加。3つの数字をそれぞれ25%ずつ増やすと、収入はほぼ倍増するというから驚きです。

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