「自分を変えようと何度も決意したけど、ことごとく失敗してきた…」
「どうしてもモチベーションが下がってしまい、気づけばやめている…」
そんなあなたにオススメな書籍『小さな習慣』について、他サイトよりもくわしく・わかりやすく理解できます。
あなたは自分を変えようとして失敗した経験はありませんか?
「あー自分はなんて意志が弱いんだ…結局また続かないじゃないか…」と自分自身がイヤになることはないでしょうか?
『小さな習慣』の著者は、
といいます。
この本のメッセージはとてもシンプルですがなかなか奥が深く「今度の今度こそ習慣を続けられるかも…?」という気持ちにきっとなることでしょう。
▼『小さな習慣』は“聴き放題対象外”ですが、習慣術の超名著『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』を含む12万冊超の本がAmazonの“聴く読書”Audible(オーディブル)無料体験で聴くことができます!
【書評】『小さな習慣』要約・まとめ・感想(ダイヤモンド社)
小さな習慣とは何か?
小さな習慣の基本は、こんなに簡単でいいの?と思うくらいの課題を自分に与え、それをほんのわずかな意志の力を使って実行するというものです。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p35
この本の最重要かつシンプルなメッセージ…それは「目標や習慣を、ばかばかしいほど小さくしよう」ということ。これに尽きます。
えー!なんだーそんなことかよ!
目標を小さくするって、そんなんで成長できるわけないじゃん。
そう思って、記事をそっと閉じようとしたみなさん!少々お待ちください。この本は、結構深いこと言っています。
小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動です。ばかばかしいほど小さなステップの積み重ねなので失敗する心配などまったくなく、毎日続けるうちに習慣として定着します。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p35〜36
はい!ここで注目してほしいのは「失敗する心配などまったくなく、毎日続けるうちに習慣として定着します」というところ。
つまり『小さな習慣』で言いたいことは、目標はばかばかしいくらい小さくていいから
ということなのです。
目標や習慣をばかばかしいくらい小さくしよう。その代わりに習慣化(自動化)されるまで毎日やろう
“ばかばかしいくらい小さく”って、たとえば「腹筋1回」とか「英単語1個」みたいなレベルでもいいの?だとしたら、習慣化してもさすがに成長できないのでは?
もちろん小さな習慣は「腹筋1回」「英単語1個」くらいのレベルで全然OKです。
そして、そんなレベルではさすがに成長できないのでは?という疑問については、著者は次のように答えています。
小さな習慣を使えば、驚くほど大きな成果が得られます。まず、小さな課題をこなした後に、ほとんどいつも“おまけ”でもっと多くをこなせます。これは、私たちがすでにポジティブな行動を望んでいて、一旦始めてしまえば、やりたくないと抵抗する気持ちも弱まるからです。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p35〜36
つまり「腹筋1回」といいながら、実際にやりだすとそれ以上にやってしまう“おまけ”を期待しているわけです。
また、小さくてもとにかくまず習慣化してしまいさえすれば、それはやがて「大きな習慣へと成長する1」ことも期待できます。
習慣を続けているうちに、実力も自信もついてきます。
そうすればごくごく自然に、より大きな目標へと導かれていくでしょう。
いくら大きな目標をかかげても、行動が伴わなければ意味はありません。それどころか、実際にやれないと自信を失うのでむしろマイナスです。
少しだけでもする方が、何もしないよりずっと価値は大きい。
だとしたら「絶対にやれる」と確信できるレベルまでとことんハードルを下げてみよう!というのが「小さな習慣」の基本コンセプトです。
人生を変えた「腕立て伏せ1回チャレンジ」
30分の運動という目標を達成できないことにうんざりした私は、ついにこう思いました。もういい、とにかく1回だけ腕立て伏せをしよう。私は床に手をつき、1回腕立て伏せをしました。そして、それが私の生活をがらりと変える1回になったのです。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p27
著者のスティーヴンが小さな習慣のアイデアに目覚めるきっかけになったのは「腕立て伏せ1回チャレンジ」だったといいます。
それまで彼は運動を習慣化しようと10年も努力してきたそう。しかしいつもことごとく失敗してきました。
アップテンポの曲をかけ、引き締まった体でビーチにいる自分を想像したりしても運動は続かず…。
「30分の運動は、私にとっては目の前に立ちはだかるエベレストでした2」と彼は語ります。
そんなときに、なかば開き直りのように始めたのが「腕立て伏せ1回チャレンジ」だったのです。
これならできると思える小さな目標を1度にひとつずつこなしていく方法を続けることにしました。〔…〕オーケー、あと1回、オーケー、あと2回、そう、もう1回だけ、といった感じです。簡単すぎるくらいの目標を目の前にぶら下げて少しずつ先に進むのです。すると、無事にその目標をクリアできるだけでなく、それ以上こなせることもありました。挑戦する目標を立ててそれを達成するというのは、どんなに小さな目標でも気分がいいものです。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p29
スティーヴンは「とりあえず腕立て伏せ1回…」と運動をはじめたのですが、運動初日は「あと少し、あと少し」とやっているうちに、結局30分も筋トレすることができました。
ただし、もちろんそんな日ばかりではなく、ベッドのなかで1回だけ腕立て伏せをした日もあったそう。
このベッドのなかの1回について彼は「これほどたやすく目標をクリアでき、記録をとぎれさせずにすんだことが驚くほどの快感3」だったと言います。
また、とにかく毎日つづけて習慣化にこぎつけるという上でも、このベッドのなかのたった1回の腕立て伏せが、とてつもなく重要な意味をもったのです。
こうして1日に数回の腕立て伏せをつづけたスティーヴンは、着実に筋力をつけていきました。半年後にはジムでのトレーニング習慣へと発展させることができたのです。
平均66日!自動化されるまで継続しよう
習慣を小さくする理由…それは「とにかく絶対に習慣化する!」という理由からでした。
ちなみに『小さな習慣』において、習慣とは「あまりに簡単なので、しないよりする方がいいと思える行動4」であると定義されるのも面白いところ。
そして“あまりに簡単”な行動を、カンペキに習慣化・自動化されるまで毎日くり返していきます。
どれくらいくり返せば“カンペキ”に習慣化できるの?
ここは気になるところですよね。
2009年の『ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ソーシャル・サイコロジー』誌に掲載された研究によると、行動が習慣になるまでにかかる日数は平均66日かかるそうです5。
ただし、66日というのはあくまでも平均値。実際には18日〜254日と大きな個人差があったそうです。
なので、自分がどれくらいでカンペキに習慣化できるか?というのはやってみないとわからないところはあるでしょう。
しかし確実にいえるのは、あなたがもし1つの習慣を60日間つづけてきたとしたら、61日目は1日目よりずっと簡単になっているということ。
たとえまだカンペキに自動化された習慣になっていなくても、続けている限り着実に成功へのステップを歩んでいるのです。
66日をひとつの目安に、「小さな習慣」の積み上げをがんばっていきましょう!
モチベーションをあてにしない
行動するのにモチベーションが必要だと信じることほど、危険な習慣はありません。モチベーションを上げたいと思うこと自体は問題ではないのですが、それがないと何もできないと考えるのは問題です。この考えが行き着く先は、怠け癖のサイクルでしかありません。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p71
「よし、今度こそやるぞ!」と最初はやる気いっぱいでがんばるんだけど、すぐにモチベーションが下がってしまって…
こうした経験は、だれしもがありますよね?
『小さな習慣』では、モチベーションをあてにするな!といいます。
なぜか?それは、モチベーションが「感情」だからです。
モチベーションが感情だということは、体調が悪かったり、疲れていたりするとカンタンに浮き沈み・変化してしまう。つまり、モチベーションは自分ではコントロールしづらいわけです。
おもしろいなぁと思ったのが、
モチベーションはもらえるとうれしいボーナスみたいなもの!
という考え方。
もちろんモチベーションはあなたの助けにはなることはあります。しかし、それを基盤としてしまうととても不安定だということです。
あなたはそんな不確かなものに希望を託したいでしょうか?
どんなものも、まず基礎がしっかりしていなければなりません。モチベーションを基礎にするのは、水の上に家を建てるようなものです。
『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著 p67
みなさんも経験があると思いますが、モチベーションは続けているうちに下がっていくもの。1ヶ月後には「モチベーションが上がらない」と言ってやめてしまうでしょう。
小さな習慣では、最初からモチベーションには頼りません。
どれだけ疲れていても「やる」と判断6すればやれるレベルのことを、日々淡々と積み上げていきましょう。
まとめ
今回紹介した『小さな習慣』のメッセージはめちゃめちゃシンプルですが、個人的にはかなり目から鱗な1冊でした。
腕立て伏せ1回、英単語1個、読書1ページetc…
そんな小さくではやる意味がないと勝手に決めつけていたと、私自身は気づかされました。
たしかにそれは小さな小さな一歩かもしれません。
けれども「0」と「1」では、じつは天と地ほどに差があるということなんですね。
筋トレも読書もダイエットも、ウソみたいに続けられる。
途中でどうしても諦めてしまっていた、あの弱い自分とサヨナラできる!
今日が人生で一番若い日です。記事を参考に、みなさんも習慣化への第一歩をぜひ踏み出してみられてくださいね。
この本が、あなたの人生の大いにプラスとなる1冊でありますように。
あなたが習慣を続けられないのは、あなた自身の問題ではない。シンプルにやり方の問題だ!