【書評】『反応しない練習』要約・まとめ(実践を意識して)

哲学

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  1. いつも生活に追われていて、心に余裕がない…
  2. 今の仕事に満足していない。この先を考えると、不安…
  3. イヤなことや失敗が重なって、落ち込んでいる…
  4. 苦手な人がいて、人間関係でストレスを感じている…


突然ですが、あなたは上の1〜4の悩みの中だと、どれが当てはまりますか?

わたし自身は…この記事を書いている今この瞬間だと「1」や「2」はありますし、学校の先生として働いていた頃は「3」もしょっちゅう。また、特に「4」のストレスで涙を流すこともありました…。

本当に生きていくって楽じゃないなって感じることが多いのは私だけじゃないはず。

このような私たちが生きる上での本質的な悩みを解決するために書かれたのが、今回紹介する『反応しない練習』です。

反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
著者 :草薙龍瞬(くさなぎ りゅうしゅん)
発行年:2015
出版社:KADOKAWA/中経出版


この本によると「正しく考える」ことで、どんな悩みも必ず解消できるというのです。

どんな悩みでも解決できるシンプルな“考え方”とは一体どんなものか?気になりますよね…

そこで、この記事では『反応しない練習』のエッセンスを3つに絞ってお届け。

「悩みはあるし、この本は気になるけど、買って読むのはちょっとなぁ…」という人は、まずこの記事の内容だけでも実践していただき、悩みの解消へとお役立ていただけたらと思います。


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【書評】『反応しない練習』要約・まとめ(実践を意識して)

反応せずに、まず理解する

「反応」こそが、悩みの正体です。心の反応こそが、人生のトラブル、悩みを惹き起こしているのです。
となると、私たちが日々心がけなければいけないことは、一つです。「ムダな反応をしない」ことです。

『反応しない練習』草薙龍瞬著


この本のもっとも大事なメッセージは次のとおり。

  • いろんなことが起こるのは事実ですけど、それに落ち込んだり、怒ったり、不安になったりと「反応」しているのはあなた自身ですよね?
  • だったら、あなたがムダな反応をしなくなれば、悩み・苦しみは消えるはずですよね?
  • じゃあ「反応しない練習」をしていきませんか?

なるほどそうか!という感じですが、それができたら苦労しないよ!という声も聞こえてきそうです。

大事なのは、これは頭で理屈として理解するだけでなく「練習」そして「実践」でなくてはならないということ

そしてこの本の価値は、2500年以上受け継がれてきた原始仏教の「反応しない練習」について、私たちでも簡単にできるように、わかりやすく伝えてくれるところにあると言えるでしょう。

ゆるい
ゆるい

「頭で理屈として理解するだけじゃなく」というところはとっても重要。
身体で覚えていく感覚だと言っても言い過ぎではありません。


反応せずに、まず理解する。

これが、悩みを解決する秘訣であると著者はいいます。

つまり「悩みを無くそう無くそう」などと考える必要はなく、ただ「心の状態を見る」という習慣を持ちさえすればよいのです。

では、「心の状態を見る」とはどういうことでしょうか?筆者は、ムダな反応を静める絶大な効果を持つ、次の3つの方法を紹介しています。

「心の状態を見る」3つの方法

①ココロの状態を言葉で確認する

苦手な人の前で緊張してしまったら「私は緊張している」、長時間テレビやインターネットで遊んでしまったときは「アタマが混乱していて落ち着かない」などと確認。「今、自分の心はどんな状態だろう?」を意識し、客観的に確認する。

②カラダの感覚を意識する

目を閉じて、自分の手を見つめる。すると暗闇の中に「手の感覚」がある。その手を見つめながら上に挙げる。「動く感覚」がある。このとき「手の感覚がある」「手の感覚が動いている」と意識する。ほかにも歩く時の「動く足の感覚」や呼吸することによる「お腹の膨らみと縮み」など、いろんなカラダの感覚を意識しながら感じ取る。

③アタマの中を分類する

心の状態を以下の3つの種類に観念的に分けて理解する。
(1)貪欲:過剰な欲求に駆られている状態。求めすぎ、期待しすぎ、焦りなど
(2)怒り:不満・深いを感じている状態。イライラ、ストレスなど
(3)妄想:頭の中でぼんやりと考えている状態。想像する、考える、思い出す


どれも「悩みを無くそう」とするのではなく、自分自身の状態に「気づく」というただそれだけ。

これが、仏教の伝統的な修行であるヴィパッサナー瞑想やマインドフルネスなどの実践の基本でもあります。

あなたの中の根深い悩みをなくしたければ、まずはこれら3つの方法を試してみてください。

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判断しない、どんなときも自分を否定しない

人が悩んでしまう理由の一つは、「判断しすぎる心」にあります。「判断」とは、この仕事に意味があるとかないとか、人生は生きている値打ちがあるとかないとか、彼と自分を比較すれば、どちらが優れている、劣っているといった「決めつけ」「思い込み」のことです。

〔…〕

こうした判断は、不満、憂鬱、心配事など、たくさんの悩みを作り出します。もしムダな判断をしなくなれば、心はすっきりと軽くなります。

『反応しない練習』草薙龍瞬著


この本で「反応しない」ことに続いて述べられるのが「判断をやめる」こと。

「いい・悪い」「好き・嫌い」という「判断」が、人の心を縛りつけているのです。

「こうでなければ」という思い込みは、「潔癖さ」「完璧主義」などの性格を作り出し、「自分はダメな人間だ」という自己否定のレッテルにもなります。

ブッダは「判断」を次のように否定します。

ブッダ
ブッダ

目覚めた者は、人間が語る見解、意見、知識や決まりごとに囚われない。彼は、善し悪しを判断しない。判断によって心を汚さない。心を汚す原因も作らない。ブッダは、正しい道(方法)のみを説く。かくして「わたしが」という自意識から自由でいる。

スッタニパータ〈心の清浄について〉の節


面白いのが、

判断は、アタマの中にしか存在しないから妄想である


というメッセージ。

「なんだ、判断って、妄想にすぎなかったのか!」ということに、まずは気づきます。

そして、かならず実践をしていくこと、身体で理解していくことが大事です。本の中では「ムダな判断から自由になる」ため、次の3つの実践が紹介されています。

ムダな判断から自由になる3つの方法

①「あ、判断した」という気づきの言葉

シンプルに「判断に気づく」こと。「今日はついていない」「失敗したかも」「あの人は苦手、嫌い」「自分はダメ人間」などの思いがよぎったとき、「あ、判断した」と気づく。

②「自分は自分」と考える

「世間にはこういう人もいるかもしれないが、私はこうしよう」と、他人と自分との間にきっちり線を引く。

③いっそのこと「素直になる」

「自分の正しさ」を手放し、人の話をよく聞く、心を開いて話し合う。シンプルに「素直になってみよう」と考える。

ゆるい
ゆるい

「判断」はなにより自分自身を苦しめます。
「自分はだめな人間だ」「どうせできない」など…

本の中ではこうした自分自身への判断をやめ、「どんなときも自分を否定しない」こともアツく説かれています。


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比較しない、自分のものごとに集中する

「比較する」目的は、一つです。ここでも「承認欲を満たして安心したい」のです。
〔…〕
もし自分で自分を肯定できて、他人に認められたいという気持ちがまったくない心境であれば、「比較する」という発想に心が向くことはないでしょう。
まだ自分を肯定しきれていないから、自分に納得できていないから、自分の価値を確認するために「比較」しているのではないでしょうか。

『反応しない練習』草薙龍瞬著


この本のエッセンスを3つに絞るとすると、最後の1つはこの「比較しない、自分のものごとに集中する」というメッセージだと感じました。

私自身もそうですが、収入、職業、見た目、評判など、つい他人のことが気になっていろんな情報を集めて一喜一憂して…

「そんな時間があったら、自分自身のことに集中すればいい!」とわかっているけれども、止められない。

それが「比較」というものです。

しかし、この比較というのは、次の3つの理由からとっても不合理なものなのです。

「比較」が不合理である3つの理由

理由①
比較という心の働きは、そもそも実在しない、バーチャルな妄想でしかない。だから、手応え(実感)を感じられない。

理由②
比較しても自分の状況が変わるわけではない。よって、いつまでも安心できない。

理由③
比較によって安心を得たいなら、絶対・完全に有利な立場に立たなければいけないが、それは実際には不可能。だから、つねに不満が残る。

「比較なんて、ただの妄想、ただのヒマつぶしにすぎない」と著者は説きます。

比較をやめて「自分のモノゴトに集中する」ことが悩み・苦しみの解決へとつながるのです。

では、どうやって?その具体的な方法として、以下の3つの手順が紹介されています。

「自分のモノゴトに集中する」3つの手順

①目を閉じる

人生の基本にすえるべき、重要な心がけ。心は、何かに触れれば必ず反応する。心はそんなに強くない。だったら最初から外を見ない、人を見ない。

②ムダな反応をリセットする

目を閉じたら「心の状態」を見て、客観的に観察する。(「反応せずに、まず理解する」実践を参照)「うむ、今、アタマの中はこんな状態である」と客観的に観察。ムダな反応をリセットし、心を静かでクリアな状態に。

③目を開いて、目の前の作業に一心に取り組む

心がクリアになったら、目をぱっちり開いて、目の前の作業に一心に取り組む。集中できなくなったら①から再スタート。

ゆるい
ゆるい

これは個人的な話ですが、良い意味で「淡々とやる」ということが大事かと。
「ただ、やる」という感覚を自分自身は意識しています。

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ワンポイント解説

この記事で紹介した『反応しない練習』のエッセンスだけでも、あなたの中の根深い悩みが解決されていきそうな気がしませんか?

この本の一番のポイントは、「刺激・情報」と「反応」の間には必ず【“あなた”というフィルター】があるというところ。

刺激・情報→【“あなた”というフィルター】→反応


つまり「反応」はあなた自身が選べます。

そして「反応しない練習」とは【“あなた”というフィルター】を意識的に書き換えていくことなのです。

この本に書かれている“考え方”が、どんな悩みでも解決できるというのは、この根本的な原理に注目しているからなんですね。

当然、これは運動神経みたいなもので、頭で理解するだけでなく、反復して練習・実践する必要があります。

けれども、正しく実践したら、確実に悩みを解決していけることが、原理的にもお分かりいただけるのではないでしょうか?

そして、理論だけでなく、練習・実践の方法がわかりやすく書かれているのが『反応しない練習』です。

この記事を読んで、「なるほど確かに役立ちそうだ」と納得された方は、実際に本を手に取って、さらにくわしい理論を学び、実践されることをオススメします。
(この記事で紹介したのは、本のごくごく一部にすぎません…)

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Audible(オーディブル)なら『反応しない練習』が無料で聴けます

今回紹介した『反応しない練習』は、やさしい言葉で書かれており、本が苦手な人でも問題なく読めます。

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しかも、なんとこの本はAmazonの「聴く読書」Audible(オーディブル)で聴き放題で聴けます。(無料期間だけで解約もOK)

↓著者の草薙龍瞬さんが朗読してくれるバージョンもある。

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○よいクチコミ

どんな状況に陥っても、自分を苦しませているのは、自分だということがわかる

日本に漂っているどうしもない閉塞感と怒り、
先行きが見えない経済、会社、組織、
政治の混乱など、
日本にいるだけで「不安」になる要素はたくさんあります。

また職場や仕事で生まれるストレスは減る所か、
仕事量もますます増え、多くの人は、疲弊しきっています。

うつ病に代表されるストレスが主因と思われる精神疾患は、
今の日本に蔓延しています。
多くの人が活力を失い、嘆いています。
しかし、どうすることもできないと感じています。

そんな状況に、一石を投げるのが本書です。
ブッタ思考法を、誰にでもわかり易く解説しています。

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●悪いクチコミ

啓発本に潜む危険性

この本を読んだときはとても良いと思った。1日くらいは、快適に過ごせた。でも、自分を攻撃してきた人達を、無関心の箱に入れていたのに、この本を読んだら、また、その人達のことが思い出されて、逆に苦しくなった。その理由は、たぶん、この本を読むと、自分が変わることで、そういう人達と理解し合えるような気持ちにさせられるからだと思う。心の持ちようで、自分を攻撃してくる人達をかわせるという錯覚を抱く。でも、そんなことは、一般人にはなかなかできない。努力すれば、ブッダのようになれるかというと、なかなか難しいと思う。

https://amzn.to/3cvaWRI(チコさんのレビューより)
ゆるい
ゆるい

補足すると、この2つ目のレビューのようなリスクは確かにあると思います。
しかし、それがなぜかというと「心」や「頭」だけで考えるからです。

つまり「心のもちよう」だけで解決しようとすると、知らず知らずの内に自分の気持ちを「抑圧」することになり、不健康になってしまうのです。

繰り返しになりますが、大事なのは「心」や「頭」だけで理解するのではなく、「身体」のレベルで体得し、自分の中の「反応の回路」を書き替えていくこと。運動神経と同じです。

まとめ

心に余裕をもち、

今を一生懸命生きることで大きな不安もなく、

人間関係も良好でストレスゼロ!

こんな人生が送れると、最高じゃないですか?

もちろん、一朝一夕にこの境地に到達するのは不可能でしょう。

けれども、私自身、仏教の教えに出会い、2度のヴィパッサナー瞑想10日間合宿の経験などを通して、まだまだ未熟なものの、明らかに生きやすくなってきたのも事実。

2500年以上の歴史を耐え抜いてきた、「どんな悩みでも解決できるシンプルな“考え方”」がわかりやすく書かれた『反応しない練習』。

この本が、あなたの人生の大いにプラスとなる一冊でありますように。

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