・アドラー心理学って最近よく聞くけど、どんな内容なの?
・難しいことわからないから、とにかく簡単に、ポイントだけを教えてほしい!
という人に向けて、とにかく簡単に、アドラー心理学を要約しました。また、ただ簡単に書くだけではなく、アドラー心理学の重要ポイントはほとんど網羅しています。
記事後半には、【無料】で簡単に勉強できる方法も紹介。
✔︎ 補足:記事の信頼性
この記事を書いている人(@atsukuteyurui)のプロフィールは以下の通り。アドラーカウンセラーにも弟子入りし、アドラー心理学を仕事や生活に取り入れています。
アドラー心理学のとにかく簡単な要約
ちなみに、アドラー心理学を始めたアルフレッド・アドラー(1870-1937)は、こんなやさしそうなおじさん。
アドラーは、ユング、フロイトと並んで、心理学の世界三大巨頭とも呼ばれています。
アドラー心理学は、あなたの人間関係の悩みを解決します
アドラー心理学は、人間関係の悩みを解決する心理学です。
人間は生まれた瞬間から一人では生きていけない、他者とともに生きる運命にあるとアドラーは考えます。
他者とともに生きていくからこその楽しさもたくさんありますが、同時に人と比べたり、あわない人と一緒に過ごしたりと、悩みのタネになるわけです。
アドラーは、人が社会で生きていく上で、次の3つの人生の課題(ライフタスク)に取り組まねばならないと考えました。
仕事、友人関係、恋愛・結婚・家庭などは、どれも人との付き合いが起こる場面です。
アドラー心理学が目指すのは、これら3つの場面で他者と良好な協力関係が築けている世界です。
(しかし、なかなか良好な協力関係を築けないから、この3つの場面で悩んだり、苦しんだりすることが多いのもまた事実…)
そこで、社会の中で他者と良好な協力関係を築いていくために、1人1人が「共同体感覚」をもたなければならいとアドラーは考えたのです。
「つながり感覚」「他者への関心」である共同体感覚は、アドラー心理学を貫く超重要な価値観です。
このようにアドラー心理学は、社会の中の人間をテーマにしています。
なので、アドラー心理学には、人間関係の悩みを解決するヒントにあふれているのです。
アドラー心理学は、世界の見え方を決めているのはあなた自身だと考えます
アドラー心理学は、世界の見え方を決めているのはあなた自身だと考えます。
この考え方を認知論と呼びます。
例えば、同じ「コップに入った水」を見ても、人によって見え方は変わります。
例えるならば、人それぞれ違う“メガネ”をかけていて、それを通して物事を見ているわけです。
よく他人や自分のことを、
みたいに言うのも同じです。つまり、1人1人、同じものを見ているようでも、見え方は全然違うのです。
人生がうまくいく人と、そうでない人は、世界の見え方がまったく違う可能性が高いです。
逆に言うと、自分の世界の見方の“クセ”に気づいて、見方を変えることができたら、いろんなことがうまく回るようになっていくでしょう。
アドラー心理学は、あなたの行動には達成したい目的があると考えます
アドラー心理学は、人間の行動には達成したい目的があると考えます。
この考え方を目的論と呼びます。
「不登校」を例にとって「目的論」についてお伝えします。
私は教育の関係の仕事をしているので、不登校の相談に乗ることがあります。
そこでよくあるのが、
いじめられたことが原因で、不登校になった
という話です。
「いじめ」は絶対に許されることはありません。
なので「いじめ」の事実があるのだとしたら、それを解決して、なんとかその子が学校に行けるようになってほしいとこちらとしては思うわけです。
しかし、解決のためにいろんなことを提案しても、
親には迷惑はかけたくなくって…
先生は信頼できなくって…
〇〇という診断を受けているから、動けなくって…
みたいにちっとも動く気配はなし…。
それだけでなく「今はゆっくり休めば大丈夫だと思いますよ」と伝えると「わかりました!」と嬉しそうにする人すらいます。
このとき、
あ、この子はいろんなことを言い訳にして、結局自分は不登校のままでいたいのかもな…
と、感じるのです。
つまり、目的論の考え方を適用すると、
不登校の子は、不登校という状態になることで、本人なりの目的を達成している
という判断になります。
極端なことを言うと、「不登校になりたくてなっている」と考えます。「いじめ」や「病気」というのはただの「言い訳」です。
だから問題を解決して、学校に行けるようになると本人が困ってしまうわけです。
このように聞くと、
いじめられた子がかわいそうだ!!
おまえは、いじめを肯定する気か!!
みたいに聞こえてきそうですね…。
けれども、考えてみてください。「いじめ」は間違っています。そんなことは、親だって学校の先生だってわかっています。
だとしたら、「いじめ」についてきちんと周囲にSOSを出して、助けてもらいながら解決していく選択肢もあるのです。
けれども、本人はそうしたアドバイスは無視して、「不登校を継続する」という道を選ぶわけです。
アドラー心理学では、ここに「その行動を選ぶのには本人なりの目的がある」と考えます。
周囲からの影響はもちろんあります。さっきの相談の子も、学校で何か嫌なことがあったのは事実なのでしょう。
けれども、世界を解釈し、自分の行動を最終的に決めているのは自分自身。
この考え方を、アドラー心理学では、自己決定論と呼びます。
アドラー心理学は、あなたとあなたの周りの人を勇気づけます
アドラー心理学は、自分や他者を積極的に勇気づけていきます。
勇気づけでは、相手と対等な関係となり、相手の良い部分を積極的に見て、励ましていきます。
アドラー心理学は、前向きで、楽観的な心理学です。
「楽観的」というのは、アドラー心理学では重要なポイントです。
例えば、アドラー心理学では人間の劣等感を大事にします。
なぜ劣等感を大事にするかと言うと、劣等感は成長のエネルギーになるからなんです。
例えば、テストの点を見て、
こんな点数ではだめだ!(劣等感)
→よし、もっといい点数を目指すために勉強するぞ!
みたいに次への成長を生み出すことができます。
アドラー心理学ではこのように、劣等感は成長につながると、前向きにとらえるわけです。
あなた自身や、周りの人が劣等感で「自分はもうダメだ…」ってなっていたとき…
「ピンチはチャンス!」だと考えるのがオススメ。
アドラー心理学では、ピンチのときに、困難を克服して成長につなげていけるように、勇気づけていくことを大切にしています。
【無料あり】アドラー心理学を簡単に学ぶには?
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あとは、アドラー心理学の初心者向けの本でイチオシは『もしアドラーが上司だったら』です。
個人的に何冊も買って悩みを相談されたときなどにプレゼントしている本。
とってもいい本だし、読みやすいので、この記事で「アドラーいいかも?」と思った方は、是非読んでみられてください。
なお『もしアドラーが上司だったら』Amazonの“聴く読書” Audible(オーディブル)で聴き放題です。
▼Audible(オーディブル)ってなに?という人はこちらの記事もチェック
残念ながら『嫌われる勇気』は“聴き放題”にはないのですが、以下のアドラー本が聴き放題ラインナップに入っています。
▼オーディブル“聴き放題”対象のアドラー本(23.2.19 現在)
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