アドラー心理学を教育に生かす5つの大事なこと【体験談あり】

アドラー心理学

授業や学級経営で、子どもにどう関わっていけばよいかわからない…
アドラー心理学って教育に使えるの?


このような疑問に答えるため、アドラー心理学を教育に生かす5つの大事なことをテーマに書きます。


結論、アドラー心理学は教育にめちゃめちゃ役立ちます。ぜひ、多くの先生、お子さんをお持ちの親御さんに知って役立たせていただきたいと思っています。


なお、この記事を書いている人(@atsukuteyurui)のプロフィールは以下の通り。

・アドラー心理学の各種講座受講済み
 ※アドラー心理学ベーシック講座, SMILE, STEPなど

・ELMリーダー

・アドラー心理学実践 7年目

・現在大学院にて、アドラーの原著を読み込む毎日

この記事を読み、書いている内容を実行したら、子どもとの関係が間違いなくスムーズになります。そして、子どもから信頼され、愛される未来が待っているでしょう。


ですが、大事なことは自分が愛されることではありません。


アドラー心理学を教育に取り入れる一番の意義は…

子どもが生き生きと成長し、
可能性を最大限発揮できるようになること


子どもの成長を心から願う学校の先生や、お子さんを持つ親御さんに、知ってほしいアドラー心理学の考え方を、5つに絞ってお届けします。


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アドラー心理学を教育に生かす5つの大事なこと

アドラー心理学を教育に生かす5つの大事なこと

✔︎ 競争・賞罰・過保護・甘やかしをやめる

✔︎ レッテルを捨て、目の前の“あなた”と向き合う

✔︎ 子どもの可能性をとことん信じる

✔︎ 子どもを勇気づける

✔︎ 子どもの行動の目的を理解する

アドラーは教育にとっても熱い人でした。アドラー心理学は教育に役立たせることを考えて作られたと言っても言い過ぎではないくらいです。


アドラーの教師に対する期待も非常に大きいです。

アドラー
アドラー

教師は子どもたちの心を形作り、人類の未来は教師の手に握られているのである。

A・アドラー「子どもの教育」岸見一郎訳 p145



アドラーが目指したのは教師が心理学の知識を身に付けることで、「よい教育」ができるようになることだったのです。

ゆるい
ゆるい

アドラーのそうした熱い思いを汲み取りながら、アドラー自身の言葉を頼りに「アドラー心理学を教育に生かす5つの大事なこと」をお伝えします。

競争・賞罰・過保護・甘やかしをやめる

アドラー
アドラー

個人心理学者は、子どもを育てる時に、厳格な方法も甘やかしの教育も用いるべきではないと考えている。…甘やかしの教育は、依存的な態度と、一人に執着する傾向を助長する。

『子どもの教育』A・アドラー著 岸見一郎訳 p89

1つ目は、賞罰・競争・過保護・甘やかしをやめることです。


これらに共通するのは、

・賞がほしいから/罰が嫌だからがんばる

・競争に勝ちたいからがんばる

・親がやってくれるから、がんばらなくていい



というように、自分ががんばる/がんばらないを他者に依存してしまうことです。


アドラーは、自らの関心に素直に、内発的に動機づけられながら、主体的に行動していける子どもを育てることを説きます。


なので、外発的に子どもを動機づける賞罰や競争、子ども自身の力で前進することを阻害する過保護や甘やかしを、否定するわけです。


で、このように聞くと、

そんなのただの理想論じゃないの?
実際子どもはサボる生き物だし、自分の力でなんてやれるわけないでしょ…


みたいに思う人もいるかと思います。


そこで、次のポイント「子どもの可能性をとことん信じる」が大切になるのです。

子どもの可能性をとことん信じる

アドラー
アドラー

われわれは、子どもの将来の成長の限界を決して予言などできないのだということが認識されていなければならない。


アドラーは、子どもを可能性をとことん信じ抜いた人です。


それは、アドラーが自身が一時期スローガンにしていた「誰でも何でも学ぶことができる」からもわかる。

はい!また理想論出ましたよ!
何度言っても、どうしようもない子っているじゃないの。


このように思う人もいるでしょう。実際、この考え方は世間から楽観的すぎると批判を浴びました。


しかし、「この子はできない」「この子はダメな子だ」と悲観的に見ることで、実際何が得られるでしょうか?


子どもが「負けてたまるか!」と奮起してくれればいいですけど、大抵は「あぁどうせ自分はダメな人間なんだ…」って自信を失って終わりです。


だから、アドラーは「子どもの可能性を信じ抜け」と説くのです。「子どもは自分の足で歩いていける、自分で前に進んでいけるという信念を持て」と私たちに訴えかけてくるのです。

ゆるい
ゆるい

学級経営でも、子ども主体でやってみるということが大事です。
その一つの例に、アドラー心理学がベースとなっているクラス会議があります。

以下で、実践的にくわしく解説していますので、参考にされてください。

レッテルを捨て、目の前の“あなた”と向き合う

次のポイントは、レッテルを捨て、目の前の“あなた”と向き合うこと。

この子はできない

この子はどうせ嘘をつく

こういうのを偏見(レッテル)と言いますが、レッテル貼りは教育の失敗の最大要因だと、これまで学校現場を経験してきたり、NPOで300人以上の悩める中高生と向き合ってきて感じます。


子どもの可能性を信じれないのだって、結局はどこかで親や教師がレッテルを持って子どものことをみているからです。

アドラー
アドラー

個人の一回性は、短い公式では把握することはできない。

『生きる意味を求めて』A・アドラー著 岸見一郎訳 p3

個人には一回性がある。つまり、個人はまったく同じ人は2人としていない一回きりで、多様な存在です。


当たり前のはずのことなのですが、このことをどうしても忘れがちなのです。


「中学生は…」とか「男子は…」みたいにひとまとまりに見てしまう。他にも、過去の経験から「この子は、こういう子である」とレッテルを貼ってしまう。




けれどもアドラーは、「人間は常に変化するもの」として見なければならないと言います。


つまり、目の前の変化する子どもと、とことん向き合うことが大事。

アドラー
アドラー

子どもたちと一緒に勉強し遊ぶ教師ほど、子どもたちの心を理解できる人はいない。
(中略)
熟達した教師は、一人一人と関係を確立することができる。

『人生の意味の心理学(下)』A・アドラー著 岸見一郎訳 p37


クラスに30人の子どもがいたとしたら、30人一人一人の個別具体的な“あなた”と向き合います。


このとき、「この子はできない」という子どもの可能性を損ねるようなレッテルは捨て、その都度新しい気持ちで関わることが大切なのです。

ゆるい
ゆるい

・自分の偏見(レッテル)に気づくこと
・常に変化するものとして他者を見ること

などをテーマにして書いたのが、以下の記事です。
ぜひ合わせてお読みください。

子どもを勇気づける

アドラー
アドラー

ほとんど聖なる義務といってもよい教師のもっとも神聖な仕事は、どの子どもも学校で勇気をくじかれることがないように、そして、既に勇気をくじかれて学校に入る子どもが、学校と教師を通じて、再び自信を取り戻すよう配慮することである。

『子どもの教育』A・アドラー著 岸見一郎訳 p68

アドラー心理学を教育に生かすために、最重要と言えるのが「勇気づけ」です。
※勇気づけの詳細はこちらの記事に書いていますので、ここでは本当に大事なことだけをお伝えします。

勇気づけとは

勇気づけ(encouragement)とは、アドラー心理学の対人支援における理論技法のことで、自分自身や他者に「困難を克服する活力を与えること※」です。
※ヒューマン・ギルドの講座ELMにおける定義


簡単に言うと、「自分はできる!よしがんばるぞ!」という自信をつけていくことです。


で、実は今まで書いてきたポイント

競争・賞罰・過保護・甘やかしをやめる

子どもの可能性をとことん信じる

レッテルを捨て、目の前の“あなた”と向き合う

これらはすべて、相手を勇気づけることにつながります。




勇気づけの背後には「相手の存在そのものへの尊敬と信頼」があります。


明石家さんまさんの座右の銘で「生きてるだけで丸もうけ」というのがありますが、あれに近い感覚です。


つまり「何ができる/できない」というのは、価値の本質ではないのです。そこに存在するというだけで、生きているというだけでOK!という信念です。


「存在への信頼」をもって、相手に声をかけ、接していくこと、これが「勇気づけ」の本質です。



もう少しテクニックの話をするならば、積極的に「ありがとう」を伝えていくこと。


そして、ものごとのよい部分に積極的に光を当てていく「楽観性」がポイントです。





詳しい内容は、以下の記事にまとまっています。

子どもの行動の目的を理解する

最後は「子どもの行動の目的を理解する」という、心理学のテクニック寄りの話。


これもめちゃめちゃ学校現場でめちゃめちゃ使えるので、是非知って、実践していただきたいと思っています。



とても簡単に言うと、アドラー心理学は「目的論」という立場をとり、人間の行動には目的があると考えます。


アドラー自身が本の中で紹介している「暗闇で怖がっている子ども」の例があります。


子どもが暗いところで怖がっているとき、普通は「暗闇があるから怖い」つまり、

暗闇(原因)→恐怖(結果)

という原因論の考え方をしますよね。


しかし、アドラー心理学の目的論では、なにか目的のために、いろいろな経験を利用していると考えます。


この例で言うならば「母親の関心を引くという目的のために、暗闇という状況(経験)を利用して、恐怖という感情を作り出している」と考えるのです。


このように、子どもは「他者の関心を引く」という目的(※1)のために、あえて怒られることをしたり、泣きわめいてみたりと、他者を困らせるような「不適切行動(※2)」をとることがあるのです。
※1目的は「関心を引く」以外にも、「主導権を握る」「仕返し・復讐」「無気力な態度を示す」がある
※2不適切行動には、さわぎたてる、泣くなどの軽いものから、引きこもりや、リストカット、最悪の場合は自殺などもあり得る。



こうした子どもの行動を目的論で分析することで、子どもの不適切行動にめちゃめちゃ対処しやすくなるので、ぜひ多くの人に知ってもらいたいです。


くわしい分析方法は以下にまとめています。

【体験談】アドラー心理学を教育に取り入れてどのように変わったか

ゆるい
ゆるい

ここからは、私個人の体験談や思いについて書いています。
知識面についてはすでに書いた通りなので、「お前の体験談とか、思いには興味がないよ」という人は、ここから先は読まなくてもOKです!


私は学校教員になって8年目ですが、アドラー心理学を取り入れる前は、管理的な指導や、怒る叱るのコミュニケーションをしていました。


元々そういう人間ではなかったのですが、

周りの先生が管理教育で怒りコミュニケーションをしているし、自分もそうしないといけないのかな…

と思っていました。


けれども、まったくうまくいきません。子どもから反発があるし、保護者からもクレームがくる…。


そうした時に出会ったのがアドラー心理学。管理教育&怒りコミュニケーションを捨て、子どもの主体性に任せていくこと、勇気づけていくことを決断しました。



✔︎ 一人一人と向き合う

アドラーの言う通り、一緒に遊んだり、子どもの関心に関心をもつことを意識しました。例えば、子どもがオススメしてくれたアニメや漫画を見たり読んだり。


ユーモアも大切にして、子どもが楽しいこと、笑顔になれることを意識するようになりました。


年に2回の教育相談のやり方も変えました。「時間をかけすぎ」みたいに他の先生に批判されることもありました。けれども、子どもの今の姿と向き合うこと、そして落ち込んでいる子どもがいたら「けど、ここはできているよ」と励ますことを意識しました。




✔︎ 共同的で主体的な学び。宿題なし、小テストなし。自主学習ノート

授業のやり方もガラリと変更。共同学習を取り入れ、とにかく楽しく、自ら学べるよう工夫しました。


子どもを宿題やテストなど、外的な要因で追い込まないことも意識。宿題も小テストもまったくやらないようになりました。


その代わりに、自分のペースでどれだけでも進められる自主学習ノートを取り入れるようになりました。



✔︎ 子どもが貢献する、子ども主体の学級経営

今回は触れませんでしたが、アドラー心理学では貢献感が重要と言われています。


子どもがクラスに貢献する。そして、それを見て教師は「ありがとう」と言う。


この好循環の中で、子どもは勇気づけられるのです。


そして、その延長線上にあるのが、クラス会議。「クラス会議」と一応名付けられていますが、名前や形式は正直何でもよくって、大事なのは子ども主体で、自分たちでやれるんだ!と自信をつけること。


学級の課題や、行事の取り組みなど、自分のことは自分たちで解決できる学級が作れるようになりました。


そんなにうまくいくもんなの?


もし今、目の前の学級がすごく苦しい状況だとしたら、そのように思うでしょう。


あとは、学校全体が管理教育になっている場合は、自分一人だけ浮いているように感じるかもしれません。


「あの先生は子どもに好かれようとしている」とか陰口叩かれるかもしれません。


実際、私もそのような批判をされたことがあります。




けれども、大事なのは子どもの気持ち、子どもの成長じゃないでしょうか?


そのためには、何かを変えるしかない。学校全体がおかしなことになっているとしたら、この記事を読んでいただいたみなさんから変えていくしかない。




私はNPOで、毎日不登校の子や、いじめに遭っている子など、生きづらさを抱える子たちの相談に乗っています。


親や教師の対応の間違いのせいで、苦しんでいる子たちが世の中にはたくさんいるのです。


自分はそうした社会が少しでもよくなるようにと、微力ながらこうやって記事を書いて、伝えています。



✔︎ どこから始めていけば良いのか?

何か一つ変えるとしたら、怒ることや叱ることをやめましょう。そして、勇気づけのコミュニケーションに変えることから始めてみてください。それだけで、一瞬で世界は変わります。


怒ったって子どもの勇気はくじかれるし、教師だって子どもや親から嫌われます。


好かれるのが仕事ではないけれども、嫌われるより好かれた方が、指導もうまくいくし、いろいろなことがスムーズに進むし、何より楽しいです。

この記事をきっかけに、一人でも多くの人が、アドラー心理学を教育に取り入れ、結果的に子どもたちが伸び伸び成長していけるようになることを願っています!

アドラー心理学×教育をもっと学ぶには?

自分の場合アドラー心理学の実践面については、ヒューマンギルドというアドラー心理学を教えている団体の講座と、勇気づけスペースLUNの三輪克子先生から主に学んできました。


このような講座が全国で開かれていますので、まずは出てみることが一番の近道かと思います。
※上記2団体から広告費をもらってるわけではなく、あくまでも個人の体験としてお伝えしています。ステマではありません。


SMILEという講座が最初はオススメです。



もっと気楽に学びたいという人は、アドラー心理学全般を学ぶというよりも「勇気づけ」に特化してまずは学んでみられてください。オススメ本を厳選して3冊紹介します。

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これは教育というよりビジネス寄り本なのですが「勇気づけ」を自分自身で体感できる良書。あまりに良い本なので、私は3冊買って3冊全部プレゼントしたくらい。

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ベストセラーの『嫌われる勇気』の続編、『幸せになる勇気』は実は教育寄りの話です。いい本です。


↓アドラー心理学をもっと学びたい人へ。入門〜上級者まで、オススメ本を厳選してまとめました。



最後に宣伝ですが、無料でアドラー心理学についてめちゃめちゃくわしく学べるのが、“あつくてゆるいぶろぐ”です。以下の記事に、アドラー関係の記事をまとめていますので、ぜひご活用ください。