【アドラー心理学】目的論とは?わかりやすく解説(実用例あり)

アドラー心理学
ゆるい
ゆるい

こんにちは、あつくてゆるい(@atsukuteyurui)です。

この記事は、アドラー心理学の目的論がテーマ!

「過去や環境のせいで…」と、つい言い訳してしまう人、いますよね。

目的論では、過去や環境によって人生が決定してしまうという考え方を否定。

その代わり、自らの行動は、自分の設定した目的のために、主体的に選んでいけると考えます。

人生へのアプローチを根本から変える力をもつ目的論。

大学院の研究でアドラーの原著を読み込んできた筆者が、目的論のエッセンスをわかりやすく解説します。


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目的論とは?

目的論とは、人が行動を起こすとき、本人が自覚的かどうかにかかわらず必ず目的があるという考え方のことです。


これは、原因に対して行動(結果)が自動的に決まる、受け身的な原因論ではないということ。


そうではなく、人は自らの目的のために行動を選択することができるという、主体的な考え方です。


きらら
きらら

ん?環境とか過去とかの影響を一切考えないという意味かしら?

ゆるい
ゆるい

そこは誤解されやすいところだけれども、影響はあるとはもちろん考える!

影響はあっても、それが最終的な決定要因になるわけではなく、どんな環境でも、そしてどんな過去があったとしても、それによって人生が決まるわけではない。
最後に決めるのは、自分自身だ!という考え方だよ。




例えば、アドラーの主著『人生の意味の心理学』では、暗闇で怖がる子どもの例が挙げられています。



子どもが暗闇で怖がっているとき、「暗闇があるから怖い」つまり、

暗闇(原因)→恐怖(結果)


という、原因と結果(決定論)で考えるのが一般的です。




しかし、アドラー心理学の目的論では、なにか目的のために、いろいろな経験を利用していると考えます。


この例で言うならば「母親の関心を引くという目的のために、暗闇という状況(経験)を利用して、恐怖という感情を作り出している」と考えるのです。


他にも「怒る」や「泣く」などの行為も、「相手を支配するため」など目的のために感情を自らつくり出していると考えます。
※「〜だから私は怒っている/泣いている」という、「原因→結果」では考えない。


事前に何かが起こっていたとしても、それをなんらか意味づけ、「怒る」という最終決定を下したのは自分であるわけです。

ゆるい
ゆるい

ベストセラーになった『嫌われる勇気』の中では、引きこもりの例が出ています。
一般的には何か原因があって引きこもりになっていると考えます。
しかし、目的論の立場では「外に出ない」という目的のために、不安な感情や、神経症などの症状も作り出していると考えます。



原因論が過去に目を向けた考え方だとしたら、目的論は未来に目を向けた考え方です。


「最終的に自分で決めることができる」という自己決定の考え方をするので、どんなときも自分で人生をつくっていけるという意味で、とても前向きです。



しかし同時に「〜のせいで…できなかった」という、過去や身の回りの環境を言い訳にできないという厳しさもあります。




なお、目的論は一つ一つの「行動」にとどまらず、究極的には人生そのものにも目的があると考えます。


人はそれぞれもっている人生の目的に向かって、常に自ら選択し、行動していく存在なのです。


【実践編】子どもの不適切行動を目的論で分析してみると…

ゆるい
ゆるい

目的論を使った、子どもの不適切行動の分析を紹介します。

この分析方法は、親子関係や、学校現場でもかなり実践的に使えますよ!

参考にしているのは…
・アドラー心理学SMILE講座テキスト
・ヒューマンギルド アドラー心理学ベーシック講座


目の前の子どもに、何か不適切な行動があったとき、それらの行動の目標を、

・関心をひく

・主導権を握る

・仕返し、復讐

・無気力な態度を示す


の4つのどれかに分類します。



また、これらの行動に含まれる子どもの本音は、次のようなものだと分析されます。

ゆるい
ゆるい

例えば、クラスで授業中におしゃべりをやめない子どもは、教師の関心を引くという目標をもって行動している可能性があります。

また、不登校や引きこもりをする子どもは、無気力な態度を示し、親を落胆・絶望させることを目標としているかもしれないと考えます。




次の表は、子どもの行動に対して、親や教師の感情やとりがちな対応、またそのときの子どもの反応をあらわしています。



目的論の考え方に立つとき、子どもが不適切行動は、誤った目標へ向かっていると考えます。

例)不適切行動=子どもが授業中に話す

  誤った目標=教師の関心を引く




もし、親や教師が「とりがちな対応」を続ける限り、子どもは誤った目標を達成することになります。

例)不適切行動=子どもが授業中に話す

  誤った目標=教師の関心を引く

  親や教師のとりがちな対応=注意をしてやめさせようとする

「子どもの誤った目標=教師の関心を引く」は達成されてしまう!


このように、親や教師が、子どものねらい通りの「とりがちな対応」を続けているかぎり、子どもは不適切行動をやめるどころか、エスカレートする可能性だってあるわけです。




では、教師や親が子どもの不適切行動をやめさせようとしたら、どうすればよいのか?


アドラー心理学では、以下のように対処の仕方を変えることを提案します。


例えば、「子どもが授業中にしゃべる」という例では以下のように考えます。

例)不適切行動=子どもが授業中に話す

  誤った目標=教師の関心を引く

  よりよい対処=相手の思惑通りには反応しない

→「子どもの誤った目標=教師の関心を引く」は達成されない!


ただこれだけだと、また別の手段で(そして、より過激な方法で)教師の関心を引こうとしてくるかもしれません。


なので、それを防ぐためにも、まずはその子どもが適切な行動をとったときに注目や反応し、勇気づけるようにし、「関心を引く」という目的のための手段を適切にしていくことを考えます。




また「他者の関心を引く」ことを過剰に追求するのは、そもそも誤った目標でもあります。


しかし、子どもが勇気づけられ自信をつけていけば、「関心を引く」という誤った目標に向かって行動することそのものがなくなっていくというわけです。

ゆるい
ゆるい

いかがでしたか?

目的論の考え方を使えば、相手の行動の目的を分析できます。
相手の行動の目的を分析できれば、相手の行動へどのように対処すれば良いかが見えてくるというわけです!

目的論をより深く学ぶには?

ついつい自分の行動を、過去や環境のせいにして、言い訳してしまう人。


もしくは、そのような人が周りにいて困っているという人。


目的論をより深く学ぶことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。



そして、その第一歩としてオススメなのが、ベストセラー『嫌われる勇気』です。



この本の表現は少し過激で言い過ぎなところもあるのですが、原因論のデメリット、そして目的論のメリットが、具体的な事例とともに鋭く書かれています。


哲人と青年という2人の対話形式で書かれており、自分の悩みを青年に重ねながら読めるのもオススメポイントです。




私自身も、最初に目的論の考え方を学んだのはこの本からでした。


目的論の考え方を学んで以来、間違いなく未来志向で前向きになったと思いますし、自分の行動を客観的に分析できるようになりました。


環境や言い訳できなくなるという厳しさもありますが、

一つ一つの行動に覚悟が決まる!

自分の人生は自分で決めていく!

そういう決意が生まれます。



『嫌われる勇気』だけで、目的論を全て理解するのことは難しいですが、最初のとっかかりとして是非読んでいただきたい一冊。


自分の行動や、人生そのものを見直すきっかけになること間違いないです。


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まとめ ー 本当にトラウマは存在しないのか!?

この記事では、目的論とは?というテーマで書いてきました。


まとめると以下の通りです。

目的論とは?わかりやすく徹底解説

✔︎ 目的論とは、人が行動を起こすときに必ず目的があるという考え方

✔︎ 人は目的のために、行動を自ら主体的に選択している

✔︎ 「過去や環境など、さまざまな原因の結果として行動が決まる」という、原因論(決定論)の考え方と対比すると、未来志向の考え方



さて、人間の行動を理解するのに役立つ目的論の考え方ですが、

本当に全ての行動に目的はあるの?


という疑問が浮かんではこないでしょうか?


実際、私個人は、全ての行動が目的論で説明できるのか?という点に、疑問を感じています。


ですし、仮に説明できたとして、それが実践的に本当に役に立つのかも疑問でもあります。





私がかつて担任をもっていた生徒に、髪の毛を抜いてしまう子がいました。


その子の対応について、日本のアドラー心理学界ではかなり有名な先生に直接たずねました。




すると、その先生からは、

アドラー心理学では、髪の毛の抜くという行動にも、必ず相手役と目的があると考える。


という答えが返ってきたのです。




しかし、その本人に「悩みはない?対人関係のストレスを抱えていない?」などと尋ねても、ぽか〜んとしていて…


しかしながら、ただただ髪の毛を抜いてしまうということだったのです。





もちろん私はカウンセラーではないので、分析の仕方に限界もあったのかもしれません。


また、子どもとの信頼関係が十分ではなく、本音が引き出せなかった可能性もあります。


しかしながら、こうした身体的な症状については、目的論のアプローチはどれほど有効なのか?という疑問は、今でも残っています。


ちなみに、その子が髪の毛を抜くのは高校入試を終えてすぐに、パタリと終わりました。


なので、受験のストレスと関係していたのはありそうです。





アドラー心理学を一役有名にした「嫌われる勇気」のセンセーショナルな一節に「トラウマは存在しない!」というものがあります。


ちなみに、アドラー自身は「トラウマは存在しない!」とは言っておらず、

アドラー
アドラー

(我々は)トラウマに苦しむのではなく、経験の中から目的に適うものを見つけ出す


と言っているだけなのには、注意を払いたいところです。





しかしながら、やはり原因論ではなく、自ら行動を選択する目的論で考えることには変わりはありません。


けれども、特に身体的な症状が強いケースなどでは、トラウマという考え方も視野に入れた原因論で考えた方が、解決への糸口がみつかりやすい場合もあるのではないかと思うのです。

ゆるい
ゆるい

それぞれの心理療法には長所・短所が当然あると思います。

全ての行動を単一の方法で見る必要もなく、様々なアプローチを知っておくことが大事であると、考えています。


↓アドラー心理学まとめ